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工場の残業減で収入が激減。住宅ローン3ヶ月滞納、競売通知が届く前に決断した任意売却

相談者様のプロフィール

相談者の情報
堀内隆司さん(仮)、47歳、埼玉県川越市在住。
自動車部品工場の組立作業員として12年勤務。
妻・恵美さん(44歳・パート勤務)、長女・美咲さん(17歳・高校3年生)、長男・翔太くん(14歳・中学2年生)、母・節子さん(74歳・年金生活)の5人家族。

物件・ローンの情報
2008年に3,280万円で購入した木造2階建ての建売住宅(築18年)。
住宅ローン残債は約1,850万円、月々の返済額は約8万9,000円。
相談時点で3ヶ月滞納しており、4ヶ月目の督促状が届いていた。

ご相談の内容

堀内さんの生活が変わり始めたのは、2023年の秋頃でした。勤務先の自動車部品工場で、半導体不足の影響による受注減が続き、それまで当たり前だった残業がほぼなくなりました。残業代込みで月30万円近くあった手取りは、22〜24万円まで減少。年収にすると約40万円の減収でした。

2024年に入ると、状況はさらに厳しくなります。1月には長女の美咲さんが大学進学の希望を伝えてきました。都内の私立大学で会計士を目指したいという娘の真剣な表情を前に、堀内さんは「うちは厳しいかもしれない」と言うのが精一杯でした。4月には同居する母・節子さんの膝の状態が悪化し、妻の恵美さんがパートを週4日から週3日に減らすことになりました。

6月、ついに住宅ローンの引き落としが残高不足で落ちませんでした。銀行からの電話を受け、翌週なんとか支払いましたが、その月の生活費は妻の実家から5万円を借りてしのぎました。堀内さんは「一時的なことだ」と自分に言い聞かせていましたが、7月、8月と滞納は続き、9月には「このままでは保証会社に移管する」という書面が届きます。そこで初めて「競売」という言葉を目にしました。

10月、4ヶ月目の督促状を受け取った夜、堀内さんはようやく妻に全てを打ち明けました。子どもたちと母が寝静まった居間で、震える手で督促状を差し出しました。妻は怒るでもなく、ただ「どうして早く言ってくれなかったの」と疲れた声で言いました。その夜、二人で通帳を広げて確認した貯金残高は40万円を切っていました。

それからの2週間、堀内さんは夜中に何度も目が覚めるようになりました。「家を取られたら母はどうなる」「美咲の大学は」「近所にバレたら」。同じ考えが頭の中をぐるぐると回り、睡眠不足のまま出勤する日が続きました。職場でミスをして班長に声をかけられても、「寝不足で」と誤魔化すしかありませんでした。

妻の恵美さんは、数日後には自分でも任意売却について調べ始めていました。「一回、話だけでも聞いてみたら」という妻の言葉に背中を押され、堀内さんは震える声で相談窓口に電話をかけました。

相談所からのご提案・解決までの流れ

初回の面談では、まず堀内さんご家族の状況を詳しく伺いました。収入減少の経緯、滞納の状況、そして娘さんの大学進学や母・節子さんの介護といった今後の見通しについて、時間をかけてお話を聞きました。

堀内さんが最も心配されていたのは、「競売になって強制的に追い出されるのではないか」「近所に知られるのではないか」という点でした。任意売却であれば、通常の不動産売買と同じ形で売却できること、競売のように裁判所の公告に載ることはないことをお伝えすると、堀内さんの表情が少し和らぎました。

次に、売却後の残債についてご説明しました。物件の査定額は約1,380万円で、残債1,850万円との差額である約470万円が残る見込みでした。堀内さんは「残った借金は一括で払わないといけないのでは」と心配されていましたが、債権者との交渉により、無理のない範囲での分割返済が可能であることをお伝えしました。

売却活動は、近隣への配慮を最優先に進めました。インターネット広告を中心とし、現地での看板設置は行わない方針を取りました。子育て世代のファミリー層に向けて、学区の良さや庭付き戸建ての魅力をアピールしたところ、約2ヶ月で購入希望者が見つかりました。

並行して、引っ越し先の物件探しもサポートしました。母・節子さんの足のことを考え、1階部分で生活が完結できる間取りを条件に、川越市内の賃貸物件を探しました。最終的に、家賃6万5,000円の3LDKマンション(1階・エレベーター付き)が見つかりました。月々の住居費は約2万4,000円の削減となります。

債権者との交渉では、引っ越し費用として30万円を売却代金から配分していただくことができました。売却価格は1,350万円で成約し、残債との差額約500万円については、月々1万円の分割返済で合意が得られました。

相談者の声

正直なところ、最初に電話をかけるまでに何日もかかりました。「任意売却」という言葉自体、自分には関係ないものだと思っていましたし、家を売るということは負けを認めることのような気がしていました。誰にも相談できず、一人で抱え込んでいた時期が一番つらかったです。

相談して驚いたのは、残った借金を一括で払わなくていいということでした。ネットで調べたときには、そこまで詳しく書いてあるサイトが見つけられず、「どうせ払えない借金が残るだけだ」と思い込んでいました。月1万円の返済なら、なんとかやっていけます。

引っ越しは大変でしたが、新しいマンションは母の部屋が1階にあって、膝の悪い母も楽に過ごせています。美咲は奨学金を借りることになりましたが、大学進学は諦めずに済みました。本人も「自分で返す」と言ってくれています。

何より、毎月の支払いが減ったことで、夜眠れるようになりました。あのとき妻が「話だけでも聞いてみたら」と言ってくれなかったら、今頃どうなっていたかわかりません。もっと早く相談していればよかったと思います。

担当者のコメント

堀内さんは、初回のご相談時、声が震えていらっしゃいました。「家族に申し訳ない」「自分がしっかりしていれば」と何度もおっしゃっていたのが印象に残っています。製造業の現場で長年働いてこられた責任感の強い方だからこそ、一人で抱え込んでしまったのだと思います。

今回のケースでは、滞納が3ヶ月の段階でご相談いただけたことが、スムーズな解決につながりました。滞納が長引くと、競売の手続きが進み、任意売却の選択肢が狭まってしまうこともあります。堀内さんのように「もう少し様子を見よう」と思われる方は多いのですが、早めのご相談が結果的にご家族を守ることにつながります。

住宅ローンの返済が難しくなる原因は、リストラや病気だけではありません。堀内さんのように、残業代の減少や家族の介護といった、日常の延長線上にある出来事がきっかけになることも少なくありません。「自分は大丈夫」と思わず、少しでも不安を感じたら、まずはご相談いただければと思います。