0120-711-783
受付
時間
電話相談10:00~19:00
メール・LINE相談24時間受付

自営業14年、メイン取引先を失い売上が半減。子どもの進学を守りたい一心で任意売却を決断

相談者様のプロフィール

相談者の情報
宮本拓也さん(仮)、47歳、埼玉県所沢市在住。
空調・換気設備の設置・メンテナンスを行う個人事業主として独立14年。
妻・恵子さん(44歳・調剤薬局パート勤務)、長男(18歳・専門学校1年生)、長女(15歳・中学3年生)の4人家族。
年収は最盛期の580万円から現在は約280万円に落ち込んでいる。

物件・ローンの情報
2008年に購入した一戸建て(木造2階建て・4LDK・築17年)。
住宅ローン残債は約2,750万円。月々の返済は約11万2,000円。
現在の推定売却価格は1,900〜2,100万円前後。

ご相談の内容

拓也さんが独立したのは33歳のとき。それまで10年間、大手設備工事会社で経験を積み、取引先との信頼関係を築いた上でのスタートでした。事業は順調に伸び、独立から3年後の2008年、妻と相談して所沢市内に一戸建てを購入しました。「庭のある家で子どもを育てたい」という妻の希望もあり、当時は将来への手応えを感じながらの決断でした。

状況が変わり始めたのは4年前のことです。売上の約4割を占めていたメイン取引先の不動産管理会社が、グループ内の内製化を理由に外注契約を打ち切りました。新規の取引先開拓を試みましたが、長年「紹介」を中心に仕事を広げてきた拓也さんにとって、ゼロからの営業活動は想定以上に難しいものでした。建設コストの上昇を背景に法人顧客が設備投資を先送りにするケースも続き、年収は580万円から280万円前後にまで落ち込みました。

最初にローン返済を翌月に回したのは約2年半前の秋のことです。「これは一時的なものだ」と自分に言い聞かせ、妻には話しませんでした。しかし翌年の初頭、銀行からの電話をたまたま在宅中の妻が受けたことで、事態が表に出ました。「なんで言わなかったの」と泣く妻の前で、拓也さんは言葉が出なかったと話しています。心配させたくない気持ちと、自分でなんとかしなければという意識から、一人で抱え込んでいました。

その後、夫婦で家計を見直し、外食や子どもの習い事をすべて整理しました。妻もパート勤務を週3日から週4日に増やしましたが、月11万円超のローン返済という固定費の重さは変わらず、貯金は少しずつ底をついていきました。滞納が累計5ヶ月を超えたころ、銀行から保証会社への移管通知と「競売手続きに移行する可能性がある」という文言が記された書面が届きました。

妻と二人でテーブルを挟んで話し合ったその夜、妻は「競売になる前に動こう。家にこだわって子どもたちの生活が壊れるほうが嫌だ」と言いました。その言葉が、拓也さんが外部への相談を決意した直接のきっかけでした。

ご相談前に抱えていた誤解や迷い

拓也さんはご相談の前、「競売」「滞納 一括請求」といったキーワードでインターネット検索を繰り返していました。そこで「任意売却」という言葉を知りましたが、最初は「営業目的の情報ではないか」「費用を後から請求されるのではないか」という疑念があり、なかなか動き出せない時期が続きました。

また、「任意売却をすると競売と同じような扱いになるのでは」「売却後に残ったローンはすぐに一括で払わなければならないのでは」という誤解も持っていました。相談の電話をかける直前、受け答えを何度か頭の中で確認してから電話したと、後に話してくれました。

相談所からのご提案・解決までの流れ

ご相談を受けてまず確認したのは、現在の滞納状況と保証会社への移管タイミング、そして拓也さんご家族の今後の生活についての希望でした。「長男の専門学校と長女の高校進学は絶対に守りたい」「できれば所沢市内かその近辺にとどまりたい」「事業は続けていきたい」という三つの希望が、最初の面談で明確になりました。

物件の査定を進めたところ、残債2,750万円に対して売却見込み価格は1,900〜2,100万円前後であり、売却後に600〜850万円程度の残債が残ることが見込まれました。この残債については、任意売却完了後に無担保債務として債権者と分割返済の交渉を行うことをご説明しました。競売になった場合と比較して売却価格が高くなる可能性が高いこと、引越し費用を売却代金の中から一定程度確保できる場合があることも、あわせてお伝えしました。

売却活動と並行して、所沢市内および近隣エリアの賃貸物件についても情報収集を開始しました。長女の通学範囲や妻のパート先へのアクセスを考慮しながら、現実的な家賃水準での候補を絞り込んでいきました。売却に際しては債権者との価格交渉を弊所が窓口となって対応し、拓也さんご自身が直接交渉の矢面に立つ場面を極力減らすよう進めました。手続きの各段階でご夫婦に状況を丁寧に共有し、「今何が起きているのか」が常にわかる状態を維持することを意識しました。

最終的に2,050万円での売却が成立し、引越し費用として一定額を確保した上でのクロージングとなりました。売却後の残債については、債権者との交渉により月々の分割返済に切り替えることができ、事業収入の範囲内で対応できる水準に落ち着きました。

相談者の声

正直に言うと、相談の電話を入れるまでに2ヶ月くらい迷いました。「任意売却の業者はどこか信用できない」という気持ちがずっとあって、サイトを何度見ても踏み込めなかったです。電話したときも、最初は身構えていたんですが、担当の方が「責める話は一切しません」と言ってくれて、それで少し楽になりました。

任意売却については、競売とほぼ同じで恥ずかしい結末を迎えるものだと思っていました。売ったあとのローンも全額すぐに払わなければいけないと思っていたので、残債を分割で返せる交渉をしてもらえると知ったときは、本当に驚きました。

家を手放すことへの気持ちの整理は、それでも簡単にはできませんでした。2008年に妻と一緒に選んだ家ですし、子どもたちが育った場所でもあります。ただ、今は所沢市内の賃貸に移って、長女も同じ学校に通えています。長男の専門学校も続けられています。一番心配だったことが守れたので、それだけで今は十分だと思っています。事業については、規模を落としてでも続けていくつもりです。14年積み上げてきたものをここで手放す気にはなれないので。

担当者のコメント

宮本さんのケースで印象的だったのは、相談に来られるまでの時間の長さでした。滞納が始まってから相談の決断まで約2年半、その間ずっと一人で状況を抱えておられました。自営業の方には「自分でなんとかする」という意識が強い方が多く、それ自体は決して悪いことではありません。ただ、住宅ローンの問題は時間が経つほど選択肢が狭まります。今回は保証会社への移管後でしたが、それでも競売申立前に動き出せたことで、引越し費用の確保や残債の交渉など、いくつかの点でご家族にとって有利な形に整えることができました。

任意売却に対して「競売と結果は同じでは」「業者に費用を取られるのでは」という誤解を持っている方は今も多くいます。売主様側からの費用負担が発生しない仕組みのこと、残債の扱いについて交渉の余地があることは、ぜひ知っておいていただきたい点です。

「家族の生活を守りたい」という気持ちと「家を手放したくない」という気持ちの間で揺れている方は、まず一度、現状を整理するためだけでも相談に来ていただければと思います。その段階では何も決まりませんし、相談したから必ず売却になるわけでもありません。情報を持った上で判断してほしいというのが、担当者としての率直な気持ちです。