遠方に住む相続人による空き家管理のご相談
相談者プロフィール
田中美智子さん(仮)、58歳、福岡県福岡市在住。地方公務員として勤務し、年収は480万円。夫(60歳・会社員)との2人暮らし。長男(28歳)は東京で就職し独立済み。
【物件の情報】
埼玉県さいたま市にある実家(築35年の木造2階建て、4DK)を3年前に相続。固定資産税は年間12万円。現在は空き家状態が続いている。
ご相談内容
美智子さんは、3年前に埼玉県の実家を相続しました。両親が他界した後、長年住み慣れた福岡を離れる気持ちにはなれず、実家は空き家のまま放置していました。年に2〜3回帰省して様子を見る程度でしたが、最近になって近隣住民から「雑草が伸び放題で困っている」「不審者が出入りしているようで心配」といった苦情の電話が入るようになりました。
遠方に住んでいるため、こまめな管理は困難で、業者に草刈りを依頼するにも費用がかさみます。さらに、市役所から「特定空き家等に該当する可能性がある」との通知が届き、行政指導や過料の対象になるリスクを知って不安が募りました。夫からは「売却を検討したほうがいい」と言われますが、思い出の詰まった実家を手放すことに踏み切れずにいました。
「このまま放置していたら近隣に迷惑をかけ続けてしまう」「でも売却するのも心苦しい」という板挟みの状況で、どうすればよいか分からず悩んでいました。インターネットで空き家問題について調べているうちに、管理サービスの存在を知り、まずは専門家に相談してみようと思い立ちました。
ご提案内容
ご相談を受けた際、まず現地の状況を詳しく確認するため、写真付きの現地調査を実施しました。雑草の繁茂状況、建物の劣化具合、近隣への影響度を客観的に把握し、行政からの勧告リスクについても詳しくご説明しました。
美智子さんのご希望を伺った結果、「すぐに売却するのではなく、まずは適切な管理を行いたい」とのことでしたので、空き家管理サービスをご提案しました。月1回の定期巡回、写真付きの報告書作成、年2回の草刈り作業、緊急時の対応を含む包括的な管理プランを組み立てました。
管理開始と同時に、近隣住民の方々への挨拶回りも実施し、今後の管理方針についてご説明しました。また、将来的な売却や活用についても選択肢を整理し、美智子さんご夫婦が納得のいく判断ができるよう、長期的な視点でのアドバイスも行いました。
相談者の声

最初は「遠方だから管理は無理」と諦めていましたが、専門的な管理サービスがあることを知って安心しました。現地調査の写真を見せていただき、想像以上に荒れていた状況にショックを受けましたが、同時に「放置していてはいけない」と改めて実感しました。
管理を始めてからは、毎月の報告書で実家の様子が分かるようになり、遠方にいても安心できるようになりました。近隣の方々からも「きちんと管理されるようになって良かった」とお声をかけていただき、ほっとしています。将来的な売却についても、焦らずに検討できる環境が整ったと思います。
担当者のコメント

田中様のように、遠方に住む相続人の方にとって空き家管理は大きな負担となります。放置すれば近隣トラブルや行政指導のリスクが高まりますが、適切な管理により資産価値の維持と地域との良好な関係を保つことが可能です。
空き家問題は全国的な課題であり、早期の対応が重要です。管理から売却、活用まで、所有者様の状況に応じた最適な解決策をご提案いたします。一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
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