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勤続25年の会社でリストラの危機。住宅ローンの支払いが困難になり、家族の将来に不安を抱えた事例

任意売却

相談者様のプロフィール

中村健一さん(仮)、50歳、埼玉県さいたま市大宮区在住。
製造業(自動車部品メーカー)の品質管理責任者で、年収は480万円。
妻(48歳・パート)、長男(22歳・大学4年生)、長女(19歳・短大1年生)の4人家族。
会社勤続25年。

【物件・ローンの情報】
2010年に購入した3LDKマンション(築18年)。
住宅ローン残債は約2,100万円。月々の返済は約11万円。
現在の査定額は約1,800万円(オーバーローン状態)。

ご相談の内容

健一さんは25年間勤めた会社で品質管理責任者として働いてきましたが、2024年9月に会社の業績悪化による人員削減の対象となりました。50代の管理職を中心とした希望退職の募集があり、「今なら退職金の割増があるが、来年3月以降は普通退職になる可能性が高い」と暗に退職を促されました。

長女の短大費用(年間約120万円)と長男の就活費用がかさんでいる中、住宅ローンの月々返済額11万円に加えて家計は既に厳しい状況でした。転職活動も始めましたが、50歳という年齢で同等の収入を得られる職場は見つからない現実に直面しました。

当初、妻には会社の状況を少しずつ話していましたが、「住宅ローンが払えなくなるかもしれない」とは言い出せずにいました。長男の就職内定を喜んでいる姿を見ると胸が痛み、短大生活を楽しんでいる長女から住む場所を奪うかもしれないと考えると、夜中に目が覚めてしまうことが増えました。

夜中にスマートフォンで「住宅ローン 払えない」「リストラ ローン」と検索を重ね、最初は「競売」や「自己破産」といった怖いワードばかりが目に入りました。「任意売却」という言葉の意味もよく理解できず、「銀行に相談すれば返済猶予してもらえるかもしれない」という淡い期待と、「銀行に相談したら即座にブラックリストに載るのではないか」という不安の間で揺れ動いていました。

12月上旬のある夜、妻から「最近眠れてないみたいだけど、体調大丈夫?」と心配された際、思い切って状況を打ち明けました。妻は驚きましたが、「二人で考えれば何とかなるよ」と言ってくれ、翌日「任意売却って聞いたことがあるけど、一度相談してみない?」と提案してくれたことで、専門家への相談を決意しました。

相談所からのご提案・解決までの流れ

初回相談では、健一さんご夫婦の現在の状況と将来への不安を丁寧にお聞きしました。任意売却の仕組みについて、「競売よりも高値で売却でき、引っ越し時期も調整可能」「自己破産とは全く異なる手続き」「信用情報への影響は住宅ローン滞納時点で発生するため、任意売却自体で追加の影響はない」ことを具体的にご説明し、誤解を解消しました。

まず、債権者である銀行との交渉を開始し、競売手続きの停止と任意売却への同意を取り付けました。同時に、不動産査定を複数社で実施し、適正な売却価格を設定しました。健一さんのご希望で、長男の大学卒業(3月)まで現在のマンションに住み続けられるよう、引き渡し時期の調整も行いました。

売却活動は約4ヶ月間行い、最終的に1,950万円で売却が成立しました。これにより住宅ローン残債2,100万円のうち150万円が残債として残りましたが、銀行との交渉により月額2万円での分割返済で合意に至りました。

引っ越し先については、長女の短大への通学を考慮し、同じ沿線で家賃8万円の3LDK賃貸マンションをご紹介しました。敷金・礼金などの初期費用についても、売却時の諸費用から捻出できるよう調整しました。

相談者の声

最初は「25年間真面目に働いてきたのに、なぜこんなことになるんだろう」という無力感でいっぱいでした。ネットで調べても怖い情報ばかりで、家族にも言い出せずに一人で抱え込んでいました。

相談所の担当者の方が、私たち家族の状況を本当によく理解してくださり、息子の卒業まで住み続けられるよう配慮してくれたのが何より嬉しかったです。任意売却についても、最初は「自己破産と同じなのでは」と勘違いしていましたが、丁寧に説明していただき安心できました。

新しい賃貸マンションは以前より少し狭いですが、家族4人で新しいスタートを切ることができました。息子も無事に就職し、娘も短大を続けることができて、本当に感謝しています。住宅ローンがなくなった分、家計にも余裕ができ、妻のパート代で月々2万円の残債返済も問題なく続けています。

担当者のコメント

健一さんは本当に責任感の強い方で、家族のことを第一に考えていらっしゃいました。長年勤めた会社での雇用不安という誰にでも起こり得る状況で、一人で悩みを抱え込んでしまう気持ちは十分理解できました。

今回のケースでは、お子様の学業継続と家族の結束を最優先に考え、売却時期や引っ越し先の選定を進めました。任意売却は単に家を売却するだけでなく、その後の生活再建までを見据えたトータルサポートが重要だと改めて感じています。

住宅ローンの問題は決して恥ずかしいことではありません。経済状況の変化は誰にでも起こり得ることです。一人で抱え込まず、早めにご相談いただくことで、必ず解決への道筋が見えてきます。