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離婚後10年、誰も住んでいない家のローンを払い続けていた。「やっと終わらせることができた」47歳会社員の任意売却

任意売却

相談者のプロフィール

相談者の情報
宮本拓也さん(仮)、47歳、男性、埼玉県春日部市在住。
中堅建設資材メーカーに正社員・営業職として22年勤務。
年収は約530万円。
現在は再婚した妻・恵さん(44歳・パート勤務)と8歳の息子の3人暮らし。
前妻との間に19歳になる息子・颯太さんがいる。

物件・ローンの情報
物件は18年前に購入した春日部市内の木造2階建て戸建て(4LDK)。
購入価格は約2,900万円で、住宅ローン残債は1,280万円。
月々の返済額は約9万8千円。
物件の名義は拓也さん単独。

ご相談の内容

10年前、拓也さんは前妻・由美子さんと協議離婚をしました。離婚の原因は拓也さん側にあり、慰謝料・財産分与の交渉の末、「住宅ローンを完済まで払い続ける代わりに、由美子さんと息子が家に住み続けることを認める」という取り決めが成立しました。弁護士を立てた正式な公正証書ではなく、離婚協議書に「ローンの支払い義務は宮本拓也が負う」と記載した形での合意でした。当時の拓也さんは後ろめたさもあり、その場の流れで署名してしまったといいます。

その後、拓也さんは再婚し、現在の家庭を築きました。しかし毎月9万8千円の返済は続いており、現妻への説明も金額を濁したままになっていました。車のローン(月3万5千円)、息子の習い事・塾代(月2万2千円)も重なり、家計は毎月ギリギリの状態。クレジットカードのリボ払い残高も気づけば60万円近くに膨らんでいました。

状況が動いたのは、拓也さんの母親(72歳)が知人から「あの家、もう誰も住んでないみたいよ」と聞いたことがきっかけでした。半信半疑のまま現地を車で通りかかった拓也さんが見たのは、外れかけた表札と、郵便受けから溢れた広告でした。電気メーターも止まっていました。

前妻に電話をかけましたが出ず、翌日には弁護士から「直接連絡はお控えください」というメッセージが届きました。

その夜、拓也さんは現妻の恵さんに、毎月の返済額も含めてすべてを打ち明けました。恵さんは静かに話を聞き、こう言いました。「ねえ、それって、もう意味ないんじゃないの。」責める口調ではありませんでしたが、その言葉が拓也さんには一番応えたといいます。自分でもわかっていたからです。

インターネットで「住宅ローン 払えない」「離婚後 ローン 売却」などを検索するうち、任意売却という手段を知りました。ただ、「残債が売却額を上回れば、結局払い続けることになるのでは」という不安と、「前妻の同意が必要なのではないか」という誤解から、相談に踏み切るまでにさらに数週間かかりました。最終的に平日の昼休み、外回り中に駐車場の車の中から相談窓口に電話をかけました。「職場には絶対に知られたくなかった」と後に話しています。

ご提案内容と解決までの流れ

初回面談では、まず物件の名義・ローンの契約内容・離婚協議書の記載内容を確認しました。物件は拓也さんの単独名義であり、前妻は所有権を持っていないことから、売却にあたって前妻の同意は法的に不要であることを説明しました。これは拓也さんが最も気にしていた点であり、「それなら進められる」と表情が変わりました。

次に、現在の家計状況を整理しました。車のローン・リボ払い残高の存在から、債務整理に踏み込んでしまうと車が引き揚げられ、営業職としての業務に支障が出るリスクがありました。そのため、任意売却で売却価格を最大化し、手元資金でローンを完済する方向を軸に進めることをご提案しました。

売却活動は、金融機関への交渉と並行してスタートしました。春日部市内の戸建て需要を踏まえた価格設定を行い、内覧対応は空き家状態であったことから日程調整がしやすく、複数の購入希望者にスムーズに対応できました。最終的な売却価格は1,470万円。残債1,280万円と売却諸費用(仲介手数料・抵当権抹消費用など)を差し引いた結果、わずかな自己負担でローンを完済することができました。初回相談から売却完了まで、約7か月の期間を要しました。

相談者の声

任意売却と聞いて、最初は「自己破産と同じようなものでは」と思っていました。調べれば調べるほど怖くなって、なかなか相談できなかったです。でも実際に話を聞いてもらったら、自分が持っていた知識のほとんどが的外れだったことがわかりました。名義が自分一人だから前妻の同意がいらないというのも、言われてみれば当然なんですが、一人で考えていると頭が固くなってしまっていたんだと思います。

10年以上、毎月10万円近くを払い続けてきました。最初のうちは「颯太が育つ家のために」と思っていたので納得していましたが、何年も前から誰も住んでいないとわかってからは、何のために払っているのか正直わからなくなっていました。

完済できたことで、現在の家庭の生活が少し楽になりました。車のローンの返済にも余裕が出てきましたし、息子の習い事も続けさせてあげられています。妻には長い間、正確な金額を言えていなかったことを謝りました。「もっと早く話してほしかった」と言われましたが、それはそうだと思っています。担当の方が、焦らず丁寧に状況を整理してくれたのが助かりました。一人で抱えていたら、もっと時間がかかっていたと思います。

担当者のコメント

離婚後に住宅ローンだけを払い続けるという状況は、決して珍しいケースではありません。慰謝料や財産分与の代わりにローン支払いを引き受けるという取り決めは、当事者間では解決策に見えても、長期にわたる経済的な負担として後の生活に重くのしかかります。特に今回のように、前の家庭の状況が変わっていても連絡が取れない状態が続くと、本来は不要になった支払いが何年も続いてしまうことがあります。

宮本さんのケースで工夫した点は、売却価格の最大化と、現在の家庭へのダメージを最小限に抑えることを同時に考えることでした。債務整理に踏み込まず、営業職という仕事と車のローンを守りながら解決できたことは、結果として現在の家庭の生活を安定させることにもつながりました。

離婚後のローン問題は、時間が経てば経つほど選択肢が狭まります。「まだ何とかなっている」という状況であっても、状況が変わる前に一度ご相談いただくことで、取り得る手段が大きく変わることがあります。一人で抱え込まず、まず現状を整理することから始めてみてください。