夫の不倫疑惑と家庭内の冷え切った関係。子どもたちへの影響を心配し、離婚を決意した35歳母親の事例
相談者様のプロフィール
田中美穂さん(仮)・35歳・女性。神奈川県横浜市青葉区在住。医療事務として8年間勤務し、年収280万円。夫の健一さん(38歳・IT企業営業・年収520万円)、長女さくらちゃん(10歳)、次女ひなたちゃん(7歳)の4人家族。築15年のマンションに居住し、住宅ローン残債1,800万円を抱える。3年前から夫の帰宅時間が遅くなり、家庭内の雰囲気が悪化。2ヶ月前に夫のスマートフォンで女性からの親密なメッセージを発見し、不倫を疑うようになった。
ご相談の内容
美穂さんの悩みは3年前から始まりました。夫の健一さんの帰宅時間が徐々に遅くなり、休日出勤も増加。最初は昇進のためと信じていましたが、給与明細を見ても残業代が思ったより少なく、疑問を感じ始めました。
決定的な出来事は2ヶ月前でした。健一さんのスマートフォンに「お疲れさま♡今度また二人で」という女性からのメッセージを偶然目撃。問い詰めると「同僚との飲み会だ」と否定されましたが、その後さらに帰宅が遅くなり、家族との会話も激減しました。
子どもたちにも変化が現れました。長女のさくらちゃんが「パパ、最近怒ってばかり」と漏らし、次女のひなたちゃんも父親を避けるように。美穂さんは家庭内の雰囲気の悪化を実感し、このままでは子どもたちに悪影響と危機感を抱きました。
1週間前、健一さんが「仕事のストレスで家にいるのが辛い」と発言し、週末も外出することが増加。ママ友から「離婚も選択肢の一つよ」と言われ、初めて離婚を現実的に考え始めました。朝起きると胃が重く、夫の顔を見るのが辛い日々。夜中に目が覚めて「この先どうなるんだろう」と天井を見つめる時間が増え、子どもたちの前では笑顔を作るものの、一人になると涙が出る状況でした。
相談所からのご提案・解決までの流れ
初回相談では、美穂さんの心情を丁寧にお聞きし、まず離婚に関する正しい知識をお伝えしました。慰謝料は必ずもらえるものではなく、不倫の証拠が必要であること、親権は必ずしも母親が有利ではなく、子どもの福祉を最優先に判断されることを説明しました。
第二段階として、夫婦関係修復の可能性も含めて検討しました。美穂さんには本当は関係を修復したい気持ちが残っていたため、まず夫との話し合いの場を設けることを提案。しかし、健一さんは話し合いを拒否し、「もう家族でいる意味がない」と発言したため、離婚に向けた準備を開始しました。
財産分与の計算では、マンションの現在価値2,200万円から住宅ローン残債1,800万円を差し引いた400万円が分与対象となることを確認。健一さんの退職金見込み額や預貯金も含めて、美穂さんが受け取れる金額を算出しました。
親権については、美穂さんが主たる養育者であることを証明する資料を準備。学校行事への参加記録や医療機関受診の付き添い記録などを整理し、子どもたちの意思も確認しました。養育費は健一さんの年収520万円を基準に、2人の子どもで月額8万円が妥当と算定しました。
調停申立ての準備を進める中で、健一さん側から離婚に応じる意向が示され、協議離婚で解決することになりました。最終的に、親権は美穂さんが取得、養育費月額8万円、財産分与200万円で合意に至りました。
相談者の声

相談前は離婚について何も知らず、インターネットの情報に振り回されていました。慰謝料は必ずもらえると思い込んでいましたし、親権も当然母親がとれると考えていました。専門家に相談して、現実的な見通しを教えていただけたことで、冷静に判断できるようになりました。
一番心配だった子どもたちのことも、面会交流の取り決めをきちんと行うことで、父親との関係を完全に断つことなく解決できました。さくらとひなたも、今では以前の明るさを取り戻しています。
経済的な不安もありましたが、養育費と財産分与、そして私の収入で生活設計を立て直すことができました。住宅ローンの残ったマンションは売却し、賃貸住宅に引っ越しましたが、子どもたちの学校は変わらずに済みました。
担当の相談員さんには、私の気持ちに寄り添いながらも、現実的なアドバイスをいただき、本当に感謝しています。一人で悩んでいた時間がもったいなかったと思います。今は朝のコーヒーを美味しく感じられる日常を取り戻し、子どもたちの笑顔を心から楽しめるようになりました。
担当者のコメント

美穂さんは、夫婦関係の修復への希望と離婚への不安の間で大きく揺れ動いておられました。まずはお気持ちを整理していただくことから始め、離婚に関する正しい知識をお伝えすることで、冷静な判断ができるようサポートいたしました。
特に印象的だったのは、子どもたちへの愛情の深さです。離婚が子どもたちに与える影響を最小限に抑えたいという強い思いが、解決への原動力となりました。面会交流の取り決めでは、子どもたちの意思を尊重しながら、父親との関係継続を図ることができました。
離婚問題では、感情的になりがちですが、美穂さんのように冷静に現実を受け入れ、子どもたちの将来を第一に考えることが重要です。一人で悩まず、早めに専門家にご相談いただくことで、より良い解決策が見つかります。
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