妻が子どもを連れて実家に帰ったまま3ヶ月。離婚調停を申し立てられた42歳教師の事例
相談者様のプロフィール
佐藤雄一さん(仮)・42歳・男性。東京都世田谷区在住。
中学校で社会科教師として18年間勤務し、年収480万円。妻の恵子さん(39歳・専業主婦・元看護師)、長男大輝くん(14歳)、次男翔太くん(11歳)の4人家族。
賃貸アパート(家賃12万円)で生活していたが、3ヶ月前に妻が子どもたちを連れて茨城県の実家に帰省したまま戻らず、離婚調停を申し立てられた。教師という職業柄、家事や育児のサポートが不十分だったことを深く反省している。
ご相談の内容
雄一さんの悩みは2年前から始まりました。妻の恵子さんが次男翔太くんの中学受験準備でストレスを抱え、深夜まで勉強を見る日々が続きました。雄一さんは部活動顧問として忙しく、仕事の忙しさを理由に家事や育児のサポートが不十分でした。
1年前から家庭内の亀裂が拡大しました。恵子さんが「あなたは家族のことを何も考えていない」と激しく非難するようになり、些細なことで口論が絶えなくなりました。長男の大輝くんも「家にいると疲れる」と言い始め、部活動や友人宅で過ごす時間が増加しました。
決定的な出来事は3ヶ月前でした。恵子さんが突然「もう限界。実家に帰る」と宣言し、子どもたちを連れて実家に帰省。当初は「少し休めば戻ってくる」と思っていましたが、1ヶ月経っても帰宅の意思を示さず、電話での会話も冷たい態度が続きました。
週末に子どもたちに会いに行くも、大輝くんは「お母さんが泣いているのはお父さんのせい」と距離を置き、翔太くんも以前のような甘えた態度を見せなくなりました。妻の実家の両親からも冷たい視線を感じ、居場所がない状況でした。
2週間前、恵子さんから「離婚調停を申し立てる」という連絡を受け、現実を受け入れざるを得なくなりました。毎朝空っぽのアパートに現実を突きつけられ、生徒たちの前では普通を装うものの、授業中にふと家族のことを考えて集中できない日々。コンビニ弁当の夕食を一人で食べながら、家族団らんの記憶を思い出して胸が苦しくなる状況でした。
相談所からのご提案・解決までの流れ
初回相談では、雄一さんの深い後悔の気持ちを受け止めながら、離婚調停の流れと男性側の権利について詳しく説明しました。調停は裁判官ではなく調停委員が仲介すること、親権取得には収入よりも子どもとの関わりが重視されることをお伝えしました。
第二段階として、夫婦関係修復の可能性を探りました。雄一さんには家族を取り戻したい強い気持ちがあったため、まず恵子さんとの対話の機会を作ることを提案。しかし、恵子さんは「もう信頼関係は回復できない」との立場を崩さず、離婚に向けた準備を進めることになりました。
親権については、現在恵子さんが子どもたちと同居している現状を踏まえ、面会交流の確保を最優先に交渉することにしました。雄一さんが教師として子どもたちの教育に関心が高いことをアピールし、長期休暇中の宿泊を含む面会交流を求めました。
養育費については、雄一さんの年収480万円を基準に、2人の子どもで月額10万円が妥当と算定。雄一さんは「子どもたちのためなら」と快く応じる意向を示しました。財産分与については、賃貸住宅のため大きな財産はありませんでしたが、預貯金300万円の半分を分与することで合意しました。
調停では、雄一さんの真摯な反省の態度と子どもたちへの愛情が調停委員に伝わり、月2回の面会交流(第2・第4土曜日)と夏休み・冬休み中の1週間宿泊が認められました。最終的に、親権は恵子さんが取得、養育費月額10万円、財産分与150万円、面会交流月2回で調停成立となりました。
相談者の声

正直、最初は妻が戻ってきてくれることばかり考えていました。でも専門家に相談して、まずは子どもたちとの関係を大切にすることが重要だと気づかされました。親権は取れないかもしれないと諦めていましたが、面会交流でしっかりと父親としての役割を果たせることがわかり、希望を持てました。
調停では、自分の至らなかった点を素直に認め、これからは子どもたちのために何ができるかを真剣に考えました。月2回の面会交流は少ないと感じましたが、その時間を大切にして、子どもたちとの信頼関係を築き直したいと思います。
養育費の月額10万円は正直厳しいですが、子どもたちの将来のためです。大輝の高校受験、翔太の中学受験もサポートしたいと伝えたところ、元妻も理解を示してくれました。
担当の相談員さんには、男性の立場からも親身になって相談に乗っていただき、感謝しています。一人で悩んでいた時は絶望的でしたが、子どもたちとの未来に希望を持てるようになりました。今は面会交流の日を楽しみに、仕事も頑張れています。
担当者のコメント
雄一さんは、教師という職業への責任感が強い反面、家庭への配慮が不足していたことを深く反省されていました。男性からの離婚相談では、感情的になったり責任転嫁をしたりするケースもありますが、自分の非を素直に認め、子どもたちのために何ができるかを真剣に考える姿勢が印象的でした。
特に重要だったのは、面会交流の質を高めることでした。単に会うだけでなく、教師としての経験を活かして子どもたちの学習サポートや進路相談に関わることで、父親としての存在価値を示すことができました。
男性の離婚相談では、親権取得が困難な現実に直面することが多いですが、面会交流を通じて父親としての役割を継続することは十分可能です。今回のケースのように、子どもたちの将来を第一に考え、元配偶者との協力関係を築く姿勢が重要です。離婚後も父親であることに変わりはありません。
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