会社の業績悪化で給与カット。3ヶ月の住宅ローン滞納で競売通知が届いてしまった
相談者プロフィール
田中健一さん(仮)、42歳、千葉県船橋市在住。IT系商社の営業課長として18年勤務。
妻(39歳・パート勤務)、長女(14歳・中学2年生)、長男(11歳・小学5年生)の4人家族。
年収520万円だったが、会社の業績悪化により月3万円の給与カットとボーナス30%減となった。
物件・ローンの情報
2018年に購入した築12年の3LDKマンション(船橋市本町)。購入価格4,200万円、住宅ローン残債約3,100万円、月々の返済12万円。現在の査定額は約2,800万円でアンダーローン状態。
ご相談の内容
健一さんは長年安定した収入を得ていましたが、2023年春に会社の業績悪化で給与カットとなりました。当初は「一時的なもの」と考えていましたが、状況は改善されず、住宅ローンの支払いが家計を圧迫し始めました。妻のパート時間を増やして対応しようとしましたが、長女の塾代や長男の習い事費用もあり、毎月赤字となってしまいました。
貯金を切り崩しながら何とか生活を維持していましたが、2023年秋には会社から人員削減の可能性を示唆され、転職活動を開始しました。しかし42歳という年齢もあり、思うように進みませんでした。2024年冬には貯金残高が50万円を切り、ついに住宅ローンを2ヶ月延滞してしまいました。
妻に相談すると「私も分からない」と泣かれ、子どもたちには心配をかけたくないという思いから何も言えずにいました。夜中に何度も目が覚め、布団の中で「どうしてこんなことになったんだろう」と考え込む日々が続きました。長女が「お父さん、最近元気ないね」と心配してくれた時は、涙が出そうになりながらも「大丈夫だよ」と答えるしかありませんでした。
2025年3月についに3ヶ月目の延滞となり、銀行から「期限の利益の喪失」の通知が届きました。競売手続きの可能性を示唆され、初めて事態の深刻さを実感し、専門家への相談を決意しました。
相談所からのご提案・解決までの流れ
まず健一さんの現在の収支状況と今後の見通しを詳しくお聞きしました。会社の業績回復は期待できず、転職活動も厳しい状況であることから、任意売却を提案いたしました。競売と比較して任意売却のメリットを説明し、特にお子様の学校環境を考慮して、船橋市内での転居先確保を最優先に進めることをお約束しました。
債権者である銀行との交渉では、健一さんの誠実な人柄と今までの返済実績を評価していただき、任意売却に同意を得ることができました。不動産業者との連携により、市場価格に近い2,780万円での売却が成立しました。残債320万円については、月々3万円の分割返済で合意に至りました。
並行して、長女の中学校区内で家賃8万円の賃貸住宅を確保し、引っ越し費用についても債権者から配慮していただけました。手続き開始から売却完了まで約4ヶ月で、競売を回避することができました。
相談者の声

最初は任意売却と聞いても、結局家を失うなら競売と同じではないかと思っていました。でも相談してみると、引っ越し時期を調整できることや、子どもたちの学校を変えずに済む範囲で住居を探せることなど、競売とは全く違うことが分かりました。
担当の方が子どもたちの学校のことを最優先に考えてくださり、長女の受験や長男のサッカーチームのことまで配慮していただけたのは本当にありがたかったです。銀行との交渉も全てお任せでき、精神的な負担が大幅に軽減されました。
今は家賃8万円の住居に住み、残債も無理のない範囲で返済しています。子どもたちも友達と離ればなれにならずに済み、日常生活はほとんど変わりません。もっと早く相談していれば、こんなに悩まずに済んだのにと思います。
担当者のコメント

健一さんは非常に責任感の強い方で、家族に心配をかけまいと一人で悩みを抱え込んでしまっていました。しかし、早めにご相談いただいたおかげで、競売を回避し、お子様の生活環境を守ることができました。
任意売却は単に家を売るだけではなく、その後の生活再建まで考えた解決策です。今回も債権者との交渉により、引っ越し費用の配慮や無理のない返済計画を実現できました。住宅ローンの問題は決して珍しいことではありません。一人で悩まず、専門家に相談することで、必ず解決の道筋が見えてきます。
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