会社の組織再編で給与が大幅減額。住宅ローンの返済が困難になり、家族に相談できずに一人で悩み続けた日々
相談者様のプロフィール
相談者の情報 松本健一さん(仮)、44歳男性、神奈川県藤沢市在住。
IT企業の営業課長として15年勤務。妻・由美子さん(42歳・パート勤務)、長男・大輝くん(15歳・高校1年生)、長女・美咲さん(12歳・中学1年生)の4人家族。
物件・ローンの情報
2013年に新築で購入した戸建て住宅(4LDK・築12年)。
住宅ローン残債約2,800万円、月々返済額12万5千円、ボーナス払い年間80万円。
現在の査定額は約2,200万円。
ご相談の内容
松本さんは長年安定した収入を得ていましたが、2024年10月の会社組織再編により、基本給が月額8万円減額となりました。年収は550万円から450万円へと大幅に下がり、毎月の家計が3〜4万円の赤字に転落してしまいました。
長男の大輝くんは大学受験を控え、塾代が月3万円。長女の美咲さんも部活動の費用がかさみ、教育費の負担も重くのしかかっていました。妻のパート収入と合わせても生活費とローン返済の両立は困難で、2025年1月にはボーナスも40%減となり、ボーナス払いが不可能な状況に陥りました。
クレジットカードのキャッシングで一時的に凌いでいましたが、2月についに初回の延滞が発生。銀行からの督促電話を受けた時、松本さんは現実と向き合わざるを得ませんでした。夜中に何度も目が覚め、午前3時頃には頭の中でローンの計算を繰り返す日々。家族を支えてきたプライドから妻にも延滞の事実を伝えられず、一人で悩み続けていました。
相談所からのご提案・解決までの流れ
まず松本さんの家計状況と住宅ローンの詳細を整理し、現実的な返済計画の検討を行いました。給与減額が一時的なものではなく構造的な変化であることを確認し、早期の任意売却をご提案しました。
松本さんが最も心配されていた「家族への影響を最小限に抑える方法」を重点的に検討。お子様の転校を避けるため、同じ学区内での賃貸物件を事前にリサーチし、引っ越し時期も学期末に合わせるよう調整しました。また、奥様への説明についてもサポートし、家族会議の場に同席して状況説明を行いました。
債権者との交渉では、松本さんの今後の収入見込みと生活再建計画を詳細に説明し、残債の返済条件について柔軟な対応を引き出すことができました。売却活動は約3ヶ月で完了し、引っ越し費用や当面の生活資金も確保できました。
相談者の声

正直、最初は家族に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。特に子供たちには何も悪いことをしていないのに、父親の収入減で生活環境を変えることになってしまって。でも、担当の方が家族への説明にも同席してくれて、妻も「一緒に乗り越えよう」と言ってくれた時は本当に救われました。
任意売却について最初は「家を失う」という恐怖しかありませんでしたが、実際には新しいスタートを切るための前向きな選択だったと今では思います。賃貸住宅での生活は思っていたより快適で、住宅ローンのプレッシャーから解放された安心感は何物にも代えがたいものです。子供たちも転校せずに済み、大輝は受験勉強に集中できています。
担当者のコメント

松本さんのケースは、給与減額という外的要因による典型的なローン返済困難事例でした。特に印象的だったのは、家族への責任感から一人で抱え込んでしまう男性の心理でした。しかし、早期の相談により選択肢を広く持てたことが功を奏しました。
家族の絆の強さも解決の大きな要因でした。奥様が状況を理解し、お子様方も前向きに受け止めてくれたことで、スムーズな生活再建が実現できました。住宅ローンでお困りの方は、一人で悩まず、まずは家族と現状を共有することから始めていただきたいと思います。
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