相談者様のプロフィール
中村美穂さん(仮)、38歳、神奈川県横浜市都筑区在住。
総合病院勤務の看護師として15年のキャリアを持ち、年収は460万円。
夫(42歳・システムエンジニア)、長女(11歳・小学5年生)、次女(8歳・小学2年生)の4人家族。
夜勤もある不規則な勤務の中、家事と育児を一人で担ってきた。
ご相談の内容
美穂さんの人生が大きく変わったのは、今年4月に夫のスマートフォンに届いた通知メッセージを偶然見てしまった時でした。夫の職場の後輩との不倫が発覚し、その関係が2年近く続いていることが判明しました。問い詰めると夫は一度謝罪したものの、「家庭に居場所がない」「価値観が合わない」と逆に美穂さんを責めるような発言を繰り返しました。
その後も夫は関係を断つ様子がなく、帰宅時間はさらに遅くなり、休日も「仕事」を理由に外出することが増えました。夫婦の会話はほぼなくなり、子どもたちも家庭内の緊張感を察して以前より静かになってしまいました。決定的だったのは、長女が「パパとママ、もう一緒にいない方がいいんじゃない?」と言った時でした。
毎晩子どもたちが寝た後、美穂さんはスマートフォンで離婚について調べることが日課になっていました。しかし調べれば調べるほど「経済的にやっていけるのか」「住宅ローンはどうなるのか」「子どもたちに辛い思いをさせるのではないか」という不安が膨らみました。実母に相談しても「我慢が足りない」と言われ、職場の同僚にも相談できずにいました。
相談所からのご提案・解決までの流れ
まず美穂さんの現在の収入と支出を詳細に分析し、離婚後の生活設計を具体的に検討しました。看護師として安定した収入があることを確認した上で、養育費、慰謝料、財産分与について現実的な見通しを立てました。
不倫の証拠収集については、既に入手していたメッセージのやり取りを整理し、追加で必要な証拠の収集方法をアドバイスしました。住宅ローンが残る自宅については、夫に買い取ってもらうか売却するかの選択肢を検討し、美穂さんと子どもたちが住み続けられる方法を模索しました。
調停での話し合いを経て、親権は美穂さんが取得、養育費月8万円、慰謝料200万円で合意に至りました。自宅は売却し、美穂さんは子どもたちの学校に近いマンションに転居。売却益で住宅ローンを完済し、新居の頭金にも充てることができました。離婚成立までの約8ヶ月間、段階的に手続きを進め、子どもたちへの影響を最小限に抑えることができました。
相談者の声

相談前は毎日が不安で、夜も眠れませんでした。インターネットで調べても情報が多すぎて、どれが自分に当てはまるのかわからず混乱していました。慰謝料は300万円もらえると思っていましたが、現実的な金額を教えてもらい、最初は少し落胆しました。
でも具体的な生活設計を立ててもらい、看護師として働き続ければ子どもたちを育てていけることがわかって、少しずつ前向きになれました。一番心配だった子どもたちの反応も、丁寧に説明したことで理解してくれました。今は新しい生活にも慣れ、子どもたちも以前の明るさを取り戻しています。
本当はやり直したかった気持ちもありましたが、今思えば離婚という選択は正しかったと思います。担当の方が「美穂さんと子どもたちの幸せを第一に考えましょう」と言ってくださった言葉に、どれだけ救われたかわかりません。
担当者のコメント

美穂さんは看護師として責任感が強く、家族のために頑張り続けてこられた方でした。しかし一人で抱え込み過ぎて、精神的に追い詰められている状況でした。まずは美穂さんの気持ちを受け止め、現実的な解決策を一つずつ検討していきました。
子どもの親権や養育費について不安を抱えている方は多いですが、きちんと手続きを踏めば母親が不利になることはありません。美穂さんのケースでは、安定した職業と収入があったことが大きな強みとなりました。離婚は人生の大きな転機ですが、新しいスタートを切るための前向きな選択でもあります。一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください。