離婚でペアローンの自宅をどうする?子どもの環境を守りながら住み続けた解決事例

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相談者様のプロフィール

森田恵美さん(仮)、34歳、千葉県船橋市在住。
総合病院で医療事務として8年勤務、年収320万円。夫・雅人さん(36歳・IT企業勤務・年収480万円)、長女・あかり(7歳・小学2年生)、次女・みお(4歳・保育園年中)の4人家族。
5年前に船橋市内の3LDKマンション(3,800万円)をペアローンで購入。恵美さん1,500万円、夫2,300万円で組み、現在の残債は恵美さん分約1,200万円、夫分約1,900万円。物件の現在価値は約3,200万円。

ご相談の内容

2年前から夫婦関係が悪化し、3か月前に夫の不倫が発覚したことで離婚を決意した恵美さん。一番の悩みは、子どもたちの生活環境を変えずに済む方法があるかということでした。長女のあかりが「パパとママ、なんで話さないの?」と聞いてくるたびに胸が詰まる思いをしていました。

夜中に目が覚めて「ペアローン 離婚 どうなる」「離婚 家 売却」とスマートフォンで検索する日々が続いていました。インターネットで調べても「ペアローンだと必ず両方の同意が必要」「家を売らないと離婚できない」という情報ばかりで、具体的にどうすればよいか分からずにいました。夫は離婚には同意していましたが、「家をどうするかは後で話そう」と先延ばしにしている状況でした。

職場の同僚に相談したところ、「家のことは専門家に聞くのが一番」とアドバイスを受け、不動産相談センターに連絡することを決意しました。子どもたちには転校をさせたくない、できれば今年度中に方向性を決めたいという強い希望がありました。

相談所からのご提案・解決までの流れ

まず、恵美さんの収入状況と今後のライフプランを詳しく伺いました。医療事務として安定した収入があり、実家の両親からのサポートも見込めることを確認しました。その上で、「必ずしも売却する必要はない」ことをお伝えしました。

提案したのは「買取り方式での名義変更」です。不動産査定の結果、物件価値3,200万円に対してローン残債は3,100万円でした。恵美さんが夫の持分(1/2)を買い取る形で、夫名義のローン残債1,900万円を含めた約1,600万円を新たに借り入れ、単独名義に変更する方法です。

恵美さんの年収320万円では通常厳しい条件でしたが、安定した職場での勤続年数、実家の両親による連帯保証、さらに離婚による財産分与という特殊事情を金融機関に説明し、借り換えローンの承認を得ることができました。手続きには3か月を要しましたが、夫の協力も得られ、年度末までに名義変更が完了しました。

相談者の声

最初は「私の収入では絶対に無理」だと思っていましたが、専門家の方に詳しく説明していただき、道筋が見えて安心しました。ペアローンだからといって必ず売却しなければならないわけではないことを知り、選択肢があることに救われました。

手続きは複雑でしたが、担当の方が金融機関との交渉もサポートしてくださり、本当に心強かったです。子どもたちは転校することなく、あかりは慣れ親しんだ学校で新学期を迎えることができました。月々の支払いは増えましたが、実家の両親からの援助もあり、なんとかやっていけています。一人で悩んでいないで、もっと早く相談すればよかったと思います。

担当者のコメント

離婚に伴うペアローンの処理は複雑ですが、必ずしも売却が唯一の選択肢ではありません。今回は、恵美さんの安定した収入と勤続年数、そして実家からのサポートという条件が揃ったことで、住み続けるという希望を叶えることができました。

重要なのは、早期に専門家に相談することです。金融機関との交渉には時間がかかりますし、お子さんの学年の切り替わりなど、タイミングを考慮した解決策を立てる必要があります。一人で抱え込まずに、まずは現状を整理することから始めましょう。離婚という辛い状況でも、適切なサポートがあれば前向きな解決が可能です。

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