相談者様のプロフィール
相談者の情報
森田慎二さん(仮)、44歳、埼玉県さいたま市大宮区在住。
IT企業の営業マネージャーから中小企業営業に転職し、年収が650万円から420万円に減少。
妻(42歳・パート)、長女(8歳・小学2年生)の3人家族。
夫婦関係悪化により離婚を決意。
物件・ローンの情報
2022年4月に購入した新築分譲マンション3LDK(70㎡)を夫婦共有名義で所有。
住宅ローン残債約3,200万円、月々返済額11万円。
転職後の収入減により支払いが困難となり、カードローン3社から総額200万円を借り入れて返済を続けていた状況。
ご相談の内容
念願のマイホームを購入した翌年、慎二さんの勤務先でリストラが実施され、将来への不安から転職を決意しました。しかし40代での転職は厳しく、年収は230万円も減少してしまいました。月々11万円の住宅ローンが家計を圧迫し、妻の美香さんとの関係も悪化していきました。
「もう少し安い物件にしておけば良かった」「あなたが無理に転職するから」といった非難の言葉が増え、お金の話になると険悪な雰囲気になりました。娘の前では笑顔を作っていましたが、夫婦の会話は日に日に減っていきました。
支払いが厳しくなった2023年10月頃から、クレジットカードのキャッシングを利用し始めました。「来月のボーナスで返そう」と思っていましたが、ボーナスも大幅減額され、気がつけばカードローン3社から総額200万円近い借金を抱えていました。この事実を妻には伝えられずにいました。
2024年3月、ついに美香さんから「このままじゃダメよ。一度距離を置きましょう」と切り出されました。「結衣のためにも、きちんと整理して新しいスタートを切りたい。家のローンも、お金のことも、全部スッキリさせて別れましょう」という言葉に、慎二さんも「このままでは家族全員が不幸になる」と感じ、離婚に合意しました。しかし、共有名義のマンションをどう処分するかが大きな問題として残りました。
相談所からのご提案・解決までの流れ
まず慎二さんの複雑な状況を整理し、共有名義不動産の離婚時の処理方法について詳しく説明しました。カードローンの借金についても隠さずお話しいただき、全体的な債務状況を把握した上で最適な解決策を検討しました。
任意売却による解決を提案し、離婚協議と並行して手続きを進めることになりました。まず不動産査定を実施し、売却可能価格を算定。同時に債権者との交渉を開始し、任意売却への同意を取り付けました。
離婚協議では、美香さんにもご相談にお越しいただき、財産分与の方法や今後の養育費について整理しました。マンションの売却代金で住宅ローンを返済しても約1,000万円の残債が発生することを説明し、今後の返済計画についても協議しました。
売却活動は約3ヶ月で買主が見つかり、スムーズに決済を完了。離婚協議も同時進行で進め、残債務の処理方法についても合意に至りました。最終的に、残債務とカードローンの返済については、弁護士との連携により債務整理の手続きを開始することになりました。
相談者の声

購入当初は夫婦で力を合わせて返していこうという意味での共有名義でしたが、転職など様々なことが積み重なり、一緒に頑張っていくのが困難な状況になってしまいました。離婚前に家とお金のことをスッキリして別れたいと考えていました。
最初は専門家に相談することも躊躇していましたが、私の複雑な事情をとても親身に聞いてくださり、様々なアドバイスをいただけて本当に話しやすかったです。支払えない分をカードで借りてやりくりしていて、もう限界でしたが、とても迅速に対応していただき解決に導いてもらえて心から感謝しています。
離婚は辛い決断でしたが、お互いが前向きに新しい人生をスタートできる状態になったと思います。娘との面会もきちんと約束できましたし、元妻とも良好な関係を保てています。
担当者のコメント

転職による収入減少と夫婦関係の悪化が重なった複雑なケースでした。特に、カードローンの借金を配偶者に隠していたことで、さらに問題が複雑化していました。しかし、慎二さんが最終的にすべてを正直にお話しくださったことで、最適な解決策を見つけることができました。
共有名義不動産の離婚時処理は、感情的になりがちですが、冷静に法的・経済的な側面から検討することが重要です。今回は任意売却により物理的な問題を解決し、債務整理により経済的な再スタートの道筋をつけることができました。離婚に至る経済的な問題でお悩みの方は、一人で抱え込まず早めの相談をお勧めします。
