0120-711-783
受付
時間
電話相談10:00~19:00
メール・LINE相談24時間受付

SNSでの見栄の張り合いと浪費癖でクレジットカードのリボ払いが膨らみ、住宅ローンとの両立が困難に

相談者様のプロフィール

相談者の情報

高橋由紀子さん(仮)、38歳、東京都世田谷区在住。
大手アパレル企業で販売管理職として15年勤務。年収は約520万円。
夫の真一さん(40歳)は中堅IT企業勤務で年収約650万円。長男の蓮くん(8歳・小学2年生)、次男の陸くん(5歳・保育園年長)との4人家族。

物件・ローンの情報

2017年に購入した築8年の分譲マンション(4LDK・88㎡)。
購入価格は5,600万円。住宅ローン残債は約4,800万円で、月々の返済は約14万円。現在の査定額は約4,500万円前後。
購入当時は夫婦共働きで世帯年収が1,200万円弱あり、余裕があると判断してグレードの高い物件を選択した。

ご相談の内容

由紀子さんは、アパレル業界で働く中で培ったファッションセンスに自信とプライドを持っていました。5年ほど前からInstagramで自宅のインテリアや子供たちのコーディネート写真を投稿するようになり、フォロワーが増えるにつれ、「素敵ですね」「どこのブランドですか?」というコメントが嬉しく、次第に「もっと良いものを」「もっとおしゃれに」という欲求が強くなっていきました。

海外ブランドの子供服を頻繁に購入し、インテリアのリニューアルを繰り返すうちに、クレジットカード3枚のリボ払い残高が合計250万円に到達。家族での外食も「インスタ映え」するレストランを選ぶようになり、月の外食費が10万円を超えることもありました。夫には「セールで安く買った」「仕事用だから必要」と嘘をつくようになっていました。

決定的だったのは8ヶ月前、次男が保育園で前歯を折る事故が発生した時です。歯科治療に予想外の費用がかかることになりましたが、貯金口座にはほとんど残高がありませんでした。夫に打ち明けられず、さらにカードローンで20万円を借り入れましたが、その翌月、夫が住宅ローンの繰り上げ返済を検討しようと預金通帳を確認したことで全てが発覚しました。

夫に全てを打ち明けた夜、普段は穏やかな真一さんが「僕は何のために毎日働いているんだ」と声を荒げました。由紀子さんは「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝り続けることしかできませんでした。翌日から夫は最低限の会話しかしなくなり、週末も子供たちを連れて実家に帰ることが増え、由紀子さんは一人で留守番することが多くなりました。

クレジットカードのリボ払いの利息が月4万円近くになっていることに気づき、愕然としました。住宅ローンの返済は月14万円。さらにカードローンの返済も加わり、世帯収入があっても生活が回らなくなってきました。長男の蓮くんが「お母さん、最近元気ないね。お仕事忙しいの?」と聞いてきた時、涙が止まらなくなったそうです。

夫は実家の両親に相談することを提案しましたが、由紀子さんは「義両親に知られたくない」と拒否。しかし、夫は「もう二人だけでは解決できない」と言い、夫婦で専門家に相談することを条件に、義両親への報告を保留することになりました。ある夜、夫が「来週末、専門家に相談に行こう。もう限界だ」と言い、由紀子さんは頷くしかありませんでした。

相談所からのご提案・解決までの流れ

初回相談では、ご夫婦揃ってお越しいただき、まず現状の債務を全て洗い出しました。住宅ローン残債4,800万円に加え、クレジットカードのリボ払い250万円、カードローン20万円の合計約5,070万円。一方、マンションの査定額は約4,500万円で、売却してもオーバーローンの状態でした。

まず、お二人には任意売却のメリットとデメリット、今後のスケジュールについて丁寧に説明しました。特に由紀子さんが心配されていた「即座に家を出なければならない」という誤解を解き、引き渡しまでの期間や、お子さんたちへの影響を最小限に抑える方法についてもお話ししました。

並行して、由紀子さんには浪費の背景にある心理的な問題に向き合っていただくため、買い物依存症の専門カウンセラーを紹介しました。由紀子さんは週に一度のカウンセリングを受けることを決意され、SNSのアカウントも一時休止されました。

債権者である銀行と交渉を開始し、任意売却への合意を取り付けました。売却活動では、立地の良さと管理状態の良好さをアピールし、約3ヶ月で買主が見つかりました。売却価格は4,600万円。残債務は約470万円となりましたが、ご夫婦の収入を考慮し、債権者との交渉により月々3万円の分割返済で合意することができました。

引っ越し先は、世田谷区内の賃貸マンション(3LDK)で、長男の蓮くんも転校せずに済みました。家賃は月12万円と、以前の住宅ローンより2万円低く、さらにリボ払いの返済もなくなったため、月々の固定費を大幅に削減することができました。売却から引き渡しまでの約2ヶ月半は現在の家に住み続けることができ、お子さんたちへの影響も最小限に抑えられました。

相談者の声

相談する前は、任意売却をすると即座に家を出なければならないと思っていました。でも、実際には引き渡しまでの期間も十分に確保でき、子供たちには落ち着いて説明する時間を持つことができました。蓮は最初は戸惑っていましたが、「新しいおうちも楽しみだね」と前向きに受け止めてくれました。

一番申し訳なかったのは夫です。私の浪費で、夫が何年もかけて積み上げてきたものを崩してしまいました。今でも完全には信頼を取り戻せていないかもしれませんが、カウンセリングを続けながら、少しずつ関係を修復しています。夫は最近、「前より家族の時間が増えた気がする」と言ってくれました。

クローゼットに並んでいたほとんど着ていないブランド服を見るたびに自己嫌悪に襲われていましたが、今は身の丈に合った生活を送ることの大切さを実感しています。SNSの「いいね」のために、家族を犠牲にしていた自分が恥ずかしいです。担当の方が、金銭面だけでなく、心のケアの必要性も教えてくださったことに感謝しています。

担当者のコメント

由紀子さんご夫婦が初めて相談に来られた時、お二人の間には明らかな溝がありました。真一さんは怒りと失望を抱えながらも、家族を守ろうとする強い意志を持っておられました。由紀子さんは深い後悔と自己嫌悪に苛まれながらも、問題と向き合う覚悟を決めておられました。

今回のケースで重要だったのは、単なる債務整理ではなく、浪費の根本原因に向き合うことでした。SNSでの承認欲求や買い物依存症は、現代社会で増えている問題です。由紀子さんには専門カウンセラーのサポートを受けていただき、金銭問題と心理的問題の両面から解決を図りました。

また、お子さんたちの生活環境を守ることも優先しました。同じ学区内で賃貸物件を探し、転校のストレスを避けることができました。任意売却は単に家を手放すことではなく、家族が新しい生活をスタートするための手段です。

浪費やリボ払いの問題は、気づいた時には手遅れになっていることも少なくありません。特にSNS時代の現代では、見栄の張り合いが家計を圧迫するケースが増えています。少しでも返済が苦しいと感じたら、一人で抱え込まず、早めに専門家にご相談ください。ご家族との信頼関係を守りながら、問題を解決する道は必ずあります。